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<ままごとキッチン>

2歳になった孫に、ままごとキッチンを作りました。このページは、ブログ「作って試して」に掲載した次の記事をまとめたものです。

設計から完成まで

できあがりは、下の写真の通りです。サイズは、横幅 60cm、高さ 90cm、調理台までの高さ 45cmです。材料を何にするか迷いましたが、13mm厚のファルカタ集成材を使いました。非常に軽いという理由で選びました。軽くてやわらかい素材で、工作しやすいのですが、その分、ネジ止めの強度などには注意を払う必要がありそうです。とはいえ、この上に乗っかったりしなければ問題はないでしょう。

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構想にはかなり時間を掛けましたが、実際の製作は比較的短時間ですみました。木材を購入する際に、店で木材を大まかにカットしてもらっておいたのが最大の要因かと思います。

次にキッチンについて書きます。調理台の下は、棚を付けて収納スペースにしてあります。扉は両開きですが蝶番は使っていません。将来、机として使う時は、両扉を天板を載せる側板にすることになりますので、回転軸はピボットヒンジにしました。しかし、板が柔らかいうえに厚さも13mmしかありませんので、市販のピボットヒンジでは太すぎてすぐ砕けてしまいそうです。そこで、今回はヒンジを自作しました(といっても太目の釘を利用したのですが、、、)。但し、それにしても強度が心配でしたので、L型(平横)補強金具でヒンジを支えるようにしてあります。この辺りの詳細については、この後の「収納スペースと前扉」に書きます。

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調理台は上の写真のようになっています。シンクはステンレス製18cm径のボールを使っています。蛇口は、自作するつもりだったのですが、納得できるアイデアが浮かばず、諦めて本物を使うという安易な道を選びました。手に入る一番小さなサイズにしています。コンロは、9cm角にカットした半透明のアクリル板をベースに作りました。五徳は、グレーのウレタン製隙間テープをカットして作っています。又、アクリル板の下部に8個のLEDを並べ、ガスの炎の雰囲気を出しており、扉に取り付けたスイッチでON/OFFと明るさのコントロールができるようになっています。コンロについては、この後の「炎の見えるガスコンロ」を見て下さい。

収納スペースと前扉

下の写真のように、調理台の下は収納スペースで、両開きの扉になっています。しかし、平らな蝶番は使っていません。このままごとキッチンは、将来、机に変身させることを考えていますので、扉を、天板を載せる側板にできるようにしてあります。従って、扉の開け閉めの両方で面が合うことが条件になります。面の揃う取り付け金具もあるのですが、扉に穴を開けなければならなかったり、金具自体にかなりの重さがありますので、今回は、ピボットヒンジを採用しました。

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とはいっても、今回使った板の材質が柔らかいことに加え、厚さも13mmしかありませんので、市販のピボットヒンジでは太すぎます。そこで、今回は自作しました。といっても太目の釘を金鋸で切って使っただけです。しかし、それにしても強度が心配でしたので、補強金具でピボットヒンジを支えています。下の写真は、右側扉の下の部分です。底板にL型(平横)補強金具を留めているのが見えますが、扉側にもまっすぐな補強金具を使っています。これで、子供が扉にもたれかかって無理な力が掛かっても大丈夫かと思います。

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扉を閉じるため、ごく普通のマグネットキャッチャを用いています。

コンロのスイッチになる可変抵抗器(スイッチ付きボリューム)は、写真のように、左側扉上部のアルミシートを貼り付けた部分に取り付けてあります。なお、下の写真で分かるように、扉の裏側(ボリューム本体側)は、プラダン(プラスチックダンボール)で作ったカバーで覆っています。天板、扉、本体裏側の間に少し配線がありますので、これらを覆うために、天板もやはりプラダンで一部覆っています。これで、ものの出し入れの際にひっかかることはないと思います。

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炎の見えるガスコンロ

下の写真に見えている二つのコンロは、それぞれ、9cm角にカットした半透明のアクリル板をベースに、五徳部分はグレーのウレタン製隙間テープをカットし貼り付けて作っています。隙間テープの活用は妻のアドバイスです。

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ところで、このコンロは、LEDで炎の部分が光るようにしてあります。ガスの炎の雰囲気を出すための工夫もしてありますので、以下に詳細を書きます。

 アクリル板の下部(裏側)に8個の赤色LEDを並べ、炎を模擬しています。写真は、二つのコンロのうち、左のコンロだけLEDが点いている状態を示しています。昼間の外光がもろに入り込んでいる状態ですので、LEDの光が控えめです。が、普通の室内では問題ない明るさだと思います。コンロのON/OFFは手前下のスイッチで行います。

コンロ部分だけ取り出したのが下の写真です。LEDの形がはっきりしませんが、これは、裏側にアルミホイールを貼りLEDの光を反射させているためです。この反射で炎の雰囲気を出しています。

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8個のLEDとスイッチ付きボリューム(可変抵抗器)を直列に配線しており、15VのACアダプタで電流を供給しています。なお、ボリュームが0オームになったときに電流が流れすぎるおそれがありますので100Ωの抵抗をかませてあります。

半透明のアクリル板を通してLEDをみることになりますので、LED全体の形ははっきり見えなくはなるものの、光っている部分は明瞭に見えてしまいます。そのため、LEDの回りにアルミホイールをかぶせ、反射がたくさん生じるようにしました。これで、なんとなく炎のように見えてきました。本当なら炎がゆらめくところまでやりたいところですが、あきらめました。又、青い光と赤い光をうまく配合できるとよいのですが、それもなかなか。。。

ただ今、使用中

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完成したままごとキッチンを、先日、孫の2歳の誕生祝に届けてきました。ままごとキッチンで遊ぶようになるのは未だ少し先のことかな、と思っていたのですが、持ち込んだところ早速遊んでくれました。シンクでおもちゃの野菜を洗ったり、、前扉を開けて材料を出し入れしたり、つまみを回してコンロに点火したりと、ほぼ思っていた通りの使い方をしていました。

その後、ナベ、フライパン、フライ返しその他の道具を買い揃えたと聞きましたので、遊んでいる様子を写真に撮ってもらいました。その写真が手に入りましたのでアップします。上の写真がそれです。道具が並んで、すっかりキッチンらしくなっています。写真のように、毎日遊んでいるそうで、作ってよかったと、感激に浸っています。

ままごとキッチンの全貌は下の写真のとおりです。

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