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<カメの水槽>

我が家には、甲羅のサイズが20cm程のカメが2匹います。飼いはじめて25年ほどになります。買ったときはコインほどの大きさのミドリガメだったのですが、今は下の写真のようになっています。といいましても、実はこの写真は、2年前に私のブログ「作って試して」に書いたときの写真です。

かめ

水棲のカメを飼うときに一番問題になるのは、水をいかにして清潔に保つか、ということです。カメが小さい頃は市販のフィルタを使っていましたが、大きくなるに従って水の汚れ方がひどくなり、普通のフィルタでは役立たなくなり、殆ど毎年、新しいフィルタを工夫して作ってきました。特に、真夏は食欲が最大になりますので、汚れも最悪になります。

カメの水槽の概要

上の、カメが写っている写真は現在の水槽です。この水槽には、下図のようなフィルタシステムを使っています。このフィルタは作ってから4年ほど経っていますが、順調に動作しています。ベランダに置いてあり、カメは水槽を自由に出入りできるようになっています。

フィルタシステム

フィルタの主な仕様は次の通りです。

水槽の内法が約40×60×20cmです。水槽の縁にかけた金属製のメッシュ(カメが乗っている部分)で出入りします。カメが小さい時は、水槽から自由に出入りさせるために、出入り口を設けるなど、結構苦労しましたが、体が大きくなると、かなりの上り下りがあっても、カメは平気で水槽とベランダを行ききしています。

問題のフィルタは3段構成です。初段はメッシュの下にある、ペットボトルで作った、大きなごみを除くためのフィルタ1です。水槽の水は、ここからサイフォンになっている管(4本のチューブで構成。写真に写っているチューブ)を通ってフィルタ2に入り、このフィルタで大部分の汚れをとります。ここから熱帯魚の水槽などに使われている上部フィルタ(フィルタ3)にポンプでくみ上げています。これらフィルタ2と3がバイオフィルタとして働いてくれているのだろうと思います。そして、上部フィルタからメインの水槽に流れる、という仕掛けになっています。

水槽とフィルタの清掃

上に書いた水槽は、それ以前の水槽に比べて、掃除が格段と楽になりました。掃除の手順は大体以下のようになります。真夏以外はカメの食欲がかなり落ちますので、水槽の汚れは相当減ります。汚れに応じて適宜掃除します。以下の頻度は、盛夏の場合です。

・1〜2週に1回、水槽については、底の糞・汚れを、つまんで取り除くか、灯油の給油ポンプで吸い取る等します。又、水が減っていれば補充しておきます。フィルタ2と3については、フィルタマットの上面に汚れが溜まっている場合は給油ポンプでさっと吸い取ります。

・月に1階程度は、本格的な清掃をします。フィルタ1については、ゴミを取り除き、フィルタ2と3については、フィルタマットを取替えます。但し、2と3を同時に取り替えないようにします。水槽については、水を取替えます。

フィルタの詳細

以下に、フィルタ部分につき少し詳細を書きます。まず、フィルタの全体構成は下の図のようになっています。カメのいる水槽は内法が約40×60×20(深)cmのサイズがあり、20cmサイズのカメが2匹棲めます。この水槽には、カメが出入りできるように、金属性メッシュをLの字にまげて、水槽の縁にかけてあります。そのメッシュの下の隙間に置かれたフィルタ1を通してフィルタ2に水を送ります。フィルタ1では、大きなごみを取り除きサイフォンになっているホースでフィルタ2に水を送ります。フィルタ2が最もろ過効果が大きいようで、ここからさらにポンプで汲み上げてフィルタ3(上部フィルタ)に送ります。

フィルタシステム

下の図は、フィルタ1の断面図です。2リットルのペットボトルで作ってあり、水は左側の底から入り右側の上の丸い穴から差し込まれたホースを通して出て行きます。中間部分には園芸用の目の粗いメッシュを挿入してあり、大きなごみはここで止まります。

フィルタシステム

穴は外径20mmのホース用に4箇所あけてあります。ホースはサイフォンとして水を流すようになっています。この径サイズですと、2本もあれば水量としては充分ですが、何らかの理由でサイフォンが止まってもよいように、余分をみて4本としてあります。

下の図はフィルタ2の断面図です。内法18×50×20(深)cm程の木の箱に、園芸用のビニールを内張りし水槽にしています。市販のフィルタマットを1枚半斜めになるように並べています。図では、左側のサイフォン(4本のホース)から水が入り右のポンプで汲み上げています。

フィルタシステム

サイフォンの出口は下の写真のようになっており、フィルタ2の水槽の中にセットされています。このようにU字型にして、出口を上向きにしたおかげで、サイフォンとして働かせるための水の導入は、灯油の給油ポンプの先を少しパイプの先に入れて吸い込むことにより簡単に行うことができます。サイフォン用のホースが4本ありますので、4回同じことをします。

フィルタシステム

フィルタ3は、観賞魚の水槽に用いられる市販の上部フィルタをそのまま使っています。水槽の水は、このフィルタ3に到達するまでに、水の汚れはかなり落ちています。フィルタ2、3はバイオフィルタとして働いているらしく、水の交換はそれほど頻繁に行わずに済んでいます。真夏でも、フィルタ1の周りとフィルタ2のフィルタマットの上のごみを手動の給油ポンプで取り除いておくと、水の交換はあまり頻繁に行う必要がなくなり、掃除が楽になりました。

この上部フィルタを買った店のおじさんは、このフィルタは輸入品なので安くするけど寿命は1年くらいしか持たないかもしれないよ、といっていました。しかし、買ってから4年経ちましたが、なんと相変わらず元気に働いています。

フィルタの補修

上で書いた水槽も作ってから4年ほど経ち、少し傷みが出てきましたので、今回若干補修しました。主な補修箇所はフィルタ2の部分です。フィルタ2として使っている水槽は木箱に園芸用のビニールシートを被せたものです。今回、このビニールシートを取り替えました。

また、メインの水槽から、サイフォンを使って水をフィルタ2に取り込んでいますが、そのサイフォンからの水の出口部分も補修しました。上の写真は改修後の写真です。配水等に使う塩ビニパイプ部品を組み合わせています。サイフォン用のホースが4本ありますので、園芸用のワイヤー入りビニール紐で4組分まとめ、さらに、重りの役割も兼ねたガラス製の角皿に固定してあり、これが、フィルタ2の水槽の中に置かれています。

と、書いて一月後に、上部フィルタ(フィルタ3)のモータが壊れてしまいました。モータは修理できそうもありませんでしたので新しい上部フィルタを買ってきて取り替えました。見かけは随分ときれいになりました。